クールな冬野くんと聖なる夜にナイショのおしごと

まぶしい日差しに目を細める。


窓から外を見ると、この時期にはめずらしいくらいの清々しい青空が広がっていた。


たしか…夜中に雪が降っていて。


「…お母さん、昨日の夜って雪降ってた?」

「雪?降ってないと思うわよ?降ってたら、ホワイトクリスマスってニュースとかで言われてると思うから」

「そっか…」


わたしは肩を落とした。


冬野くんとまるで夢のような体験をしたけれど――。

本当にあれは夢だったのかな。


せっかく冬野くんと近づけたと思ったのに…。

全部なかったことなのかな。


そんなことを考えながら、遅めの朝ごはんのトーストをかじっていた。


――すると。


「恋雪、早く食べちゃいなさい。待たせたら悪いでしょ」

「待たせる?…って、だれを?」

「外で、同じクラスのお友達が待ってるわよ?」