クールな冬野くんと聖なる夜にナイショのおしごと

それにしては、言いよどんでいた気がしたけど…。


そのあと、無事にわたしの家に到着した。

きたときと同じように、2階のわたしの部屋の窓際にソリをつけ、『こんにちは手袋』で外からガラス窓の鍵を開ける。


冬野くんには少しの間待っててもらい、『ほかほかスーツ』のコスチュームを脱いで、パジャマに着替えた。


「ありがとう。このまま返しても大丈夫なのかな」

「うん。預かるよ」


借りていた七つ道具を冬野くんに手渡す。

『夜ふかし帽子』を取ったからだろうか、すぐに眠気に襲われた。


今は朝の4時前。

こんな時間まで起きていたのは、これまでの人生で初めてのことだ。


「…冬野くんは?このあと、おじいちゃん家に帰るの…?」

「うん、そうなんだけど…」


と言って、冬野くんは少しだけ微笑んだ。