クールな冬野くんと聖なる夜にナイショのおしごと

それでもし、この男の子が目を覚ましたりでもしたら――。


…そのとき、なにかかすかな音が聞こえた。

まさか…と嫌な予感がしたときにはすでに遅かった。


バサバサバサッ…!!


机の上に山積みになっていたノートや教科書が、床になだれ落ちていく。

わたしが机に手をついた拍子に、重なるように置かれていたノートの山を押してしまったのだ。


ど…どうしようっ…。


派手に物音を立ててしまい、慌てたわたしはその場に立ち尽くしてしまっていた。


「う〜…ん…」


ベッドで眠っていた男の子は、寝言を言いながら寝返りを打つ。


このままだと、姿を見られちゃう…!


男の子が目をこすり、ゆっくりとまぶたを開けようとした――。


「…サンタさん!?」


ベッドから飛び起きる男の子。

瞬時に、薄暗い部屋の中をキョロキョロと見渡している。