クールな冬野くんと聖なる夜にナイショのおしごと

3歳の男の子には、電車と線路のおもちゃセット。

10歳の男の子には、野球のグローブ。

1歳の双子の女の子には、赤色と青色のそれぞれのリボンを首に巻いたテディベア。


すやすやと眠る寝顔を見つめながら、その枕元にそっと置いた。


「白井さんが手伝ってくれてるおかげで、思っていたよりも早く終わりそうだよ」

「ほんと?よかった」

「うん。あと少しだから、がんばろう」


ほっと安堵した表情を見せる冬野くん。

計画通りにプレゼントが配れていてよかった。


…でも。

あと少しで終わっちゃうのか。


冬野くんとソリに乗って、サンタさんのお仕事のお手伝い。

それはまるで夢のような不思議な時間。


だけど、わたしにとっては冬野くんと2人きりになることですら夢のようだ。

できることなら、このままクリスマスの夜が終わらなければいいのに。