クールな冬野くんと聖なる夜にナイショのおしごと

すると、振り返ったわたしの唇に、冬野くんがピンと立てた人差し指をあてた。

突然唇に柔らかいものが触れて、わたしは目を丸くする。


「シ〜…。足音は聞こえないけど、声や物音は聞こえちゃからっ…」


…そうだったのか。

音がしないのは、足音だけ。


話し声や、なにかにぶつかったときの物音は聞こえてしまうのだそう。


「ご…ごめんね」

「ちゃんと説明してなかった俺のほうこそごめんね」


冬野くんはなにも悪くないのに、わたしにペコッと頭を下げてくれた。


1階にいる大人に気づかれることなく、無事に2階の子供部屋へ。

二段ベッドの上と下に、小学生の男の子たちが眠っていた。


上で寝ているのが、小学3年生くらいのお兄ちゃん。

下で寝ているのが、小学1年生くらいの弟くんだ。


冬野くんが静かにプレゼント袋を床に下ろすと、その袋の口から中に手を入れた。