そのあと、わたしは身ぐるみを剥がされた。


というのも――。


「これで…いいのかな…?」


もじもじしながら部屋のドアを開けて、リビングのソファに座っていた冬野くんの前へ。


「サイズ、ピッタリでよかった」


わたしは、冬野くんと同じ白いボンボンが先についた赤色の三角錐の帽子を被り、赤色のワンピースを着て、黒色のブーツをはいていた。

それはまさに、女の子用のサンタクロースの衣装だった。


『衣装』といっても、コスプレなんかじゃない。

これは、『仕事着』だ。


簡潔にいうと、冬野くんの秘密を知ってしまったわたしは、冬野くんの仕事のお手伝いをすることになった。

冬野くんの仕事とは、サンタクロースとしてクリスマスの夜に子どもたちにプレゼントを届けること。


わたしが信じていたとおり、やっぱりサンタさんは本当にいた。