私の名前は、霙 姫華(みぞれ ひみか)。
高校2年の17歳。
冴えない女子を演じている。
私は、小さい頃から子役で活動をしてきた。
今となれば、男女のファンが多いぐらいに人気を集めている。
そんな私が冴えない女子を〝演じている〟訳は……。
ただ学校で騒がれない為。
学校生活は、普通に楽しみたいから。
カツラを取れば水色の髪が現れる。
瞳の色は茶色じゃなくって、本当は綺麗な水色。
髪色と瞳の色は生まれつきから。
保育園の時代は、みんなの人気者。
そんな私には保育園からの友達の美香ちゃんがいる。
「おはよ!姫華!」
「おはよ」
「輝煌くん、復帰したらしいじゃんね」
「そうみたいだね」
と平凡な会話を交わす。
美香ちゃんは、私の本当の姿を知っているからあえて言わない。
「今日の朝の授業ってなんだっけ」
「読書感想文」
「ラッキー」
「美香ちゃんは、本が好きだからね」
「姫華もでしょ」
「えへへへ」