もう、こうなれば手遅れだ。

姫華は、俺の首筋を噛み付く。


どこから現れたのか俺の目の前には、ミケダがいた。

「おや?その方は、姫華さんですね?
どうやって奪ったのですか?お見事です。
さぁ、私に姫華さんを」

「罠だったのかっ」

「まさか、その状態ではさぞ苦しでしょう。少し、合わなかったのでしょうね」

ミケダは、姫華に手をかざした。

すると、落ち着きを取り戻したのか姫華は静かになった。

俺の胸で眠っている。

「これを、姫華さんに」

「これは?」

「ペンダントです。衝動を落ち着かせる」

「こいうこことは、いつまで続くんだ」

「もうすぐでしょう。私は、これで」


ミケダは、消えた。

「ん」

すると、姫華は目を覚ました。

「私……」

「思い出さなくっていい」

「輝煌くんの手に……それなに?」

「あ、これか?姫華にあげる。絶対に取るなよ?お風呂に入る時は取ってもいいけど」

「ん?」

俺は、姫華にペンダントをかけてやる。

「さぁ、教室に戻るか」

「うん」