翌朝、久々に輝煌くんが遅刻してきた。

顔色が少し悪い?

ずっとみていたらしく輝煌くんが私を見た。

逸らそうとしたけど、逸らせなかった。

捉えられた獲物を見ている小動物みたいに。


すると、輝煌くんが私が居る席に近づいてきた。


そうすると、輝煌くんが美香ちゃんを見た。

「ちょっと、借りる」

「私の姫華をいじめないでよ?」

「あぁ」

再び輝煌くんは私を見る。

「来て」

「え?」

私は、輝煌くんに連れられて教室を出て誰もいない廊下に向かった。

「輝煌……くん?どうしたの?」

すると、輝煌くんは私を壁に押し付けた。

「輝煌くん?!」

「し、静かに」

この状況って……イケメン吸血鬼の漫画によく出てくる場面だよね?

私……輝煌くんに……吸血されちゃう?

まさか、本当に……輝煌くんは吸血鬼なの?


輝煌くんは、私の首筋に唇を近づける。

あと数センチで、ところで止まった。


「……ごめん」

輝煌くんは、私から離れた。