そのある日のこと。


文化祭実行委員からのとんでもない発言が耳に飛び込んできた。

「えー、ウチらがやる出し物は……ずばり!
吸血鬼カフェ☕✧!そのリーダーを姫華と輝煌くんにやってもらいます」


「え、」

「姫華、私が着いてるから」と、美香ちゃんは親指を立てた。


「めんど」

「輝煌、やったね!」

「何が、やったね!だ。俺は、ヤダから」


「はーい、これは決定事項なので!変えることはできませーん」

「ちっ」


「姫華と輝煌くん?!お似合いじゃん」

「ウチらの出し物最高すぎ」

「姫華のメイド姿、かなりレア!」

「それな!」


こうして、今に至る。

輝煌くんと2人だけの教室。向かい合わせの状態で居る。

輝煌くんは、ふてくされほほずえをかいて外を見ているだけ。

私は、白い紙にシャーペンを走らせる。