星みたいな恋をしよう〜二人を繋ぐリボン〜

オスカルは「女は家事をしろ」という人間ではないことは、絆が一番よく知っている。だが、絆は未来のことを考えると手が震えてしまうのだ。

「あたし、子どもがもしもできたら「可愛い」と思えるかわからなくて、それが不安です。もしも自分がされたように、子どもに家事を強要して、子どもを暴力と恐怖で支配するような人間になったらどうしようって……。プロポーズは嬉しいのに、そのことが怖くて……」

絆の目からは、いつの間にか不安による涙が溢れていた。オスカルは目を見開いた後、すぐに震える絆を抱き締める。絆の耳に、オスカルの優しい声が届いた。

「絆が不安なら、子どもは無理に作る必要はないよ。結婚は子どもを作るためにするんじゃない。世界で一番愛する人と家族になることなんだ。大切なのは、愛する絆の意思だよ」

「オスカルさん……！」

絆はオスカルの背中に腕を回す。それほどまでにオスカルに愛されているということが、どこか照れ臭くて、だが誇らしい。