「絆、愛してる。これからもずっとそばにいてほしい」
オスカルはそう言い、羽織っているジャケットのポケットから小さな箱を取り出す。その箱に絆は目を見開き、目の前がぼやけていった。
「俺と、結婚してくれませんか?」
オスカルが箱を開ける。そこには、夜空に輝く星よりもさらに美しいダイヤモンドの指輪があった。指輪につけられた大きなダイヤモンドが、月の優しい明かりに照らされてキラリと光る。
「オスカルさん……!」
「ずっと言いたかったんだ。絆と家族になりたい。指輪を受け取ってくれませんか?」
絆の胸が温かくなっていく。自分にこんな瞬間が訪れる日が来るなど、光里を失ったあの頃は想像すらできなかった。しかし、絆は頷くことができない。
「オスカルさん、あたしは……」
絆の頭の中に、日本で暮らしていた頃の父である勝(まさる)と弟の一(はじめ)の顔が浮かぶ。絆は二人に家事を強要させられ、心も体もボロボロになっていた時期があった。
オスカルはそう言い、羽織っているジャケットのポケットから小さな箱を取り出す。その箱に絆は目を見開き、目の前がぼやけていった。
「俺と、結婚してくれませんか?」
オスカルが箱を開ける。そこには、夜空に輝く星よりもさらに美しいダイヤモンドの指輪があった。指輪につけられた大きなダイヤモンドが、月の優しい明かりに照らされてキラリと光る。
「オスカルさん……!」
「ずっと言いたかったんだ。絆と家族になりたい。指輪を受け取ってくれませんか?」
絆の胸が温かくなっていく。自分にこんな瞬間が訪れる日が来るなど、光里を失ったあの頃は想像すらできなかった。しかし、絆は頷くことができない。
「オスカルさん、あたしは……」
絆の頭の中に、日本で暮らしていた頃の父である勝(まさる)と弟の一(はじめ)の顔が浮かぶ。絆は二人に家事を強要させられ、心も体もボロボロになっていた時期があった。


