星みたいな恋をしよう〜二人を繋ぐリボン〜

「手紙、日本の友達から?」

オスカルがコーヒーを二人分お揃いのマグカップに入れ、持って来た。それをお礼を言って受け取り、絆は頷く。

「中学校の同窓会がホテルで開かれるみたいなんです。あたし、有給を取って行ってきてもいいですか?」

日本に帰るのは、数年ぶりである。光里に連れられてイギリスへ行った日から、ずっと絆は日本に帰ったことがない。

「それなら、俺も有給をもぎ取って行くよ」

オスカルはそう言い、絆は「えっ?」と聞き返す。まさか一緒に来ると言うとは思わなかったためだ。オスカルは心配そうに言う。

「絆は、酷いお父さんと弟から逃げてロンドンへ行ったんだろ?その二人が絆と接触するんじゃないかって心配で」

「大丈夫ですよ。同窓会はあたしが住んでいた村じゃなくて、街中にあるホテルでするんです。あの二人は知らないと思いますし」

絆はそう言ったもののオスカルの意思は固く、招待状を貰ってから三ヶ月後、日本行きの飛行機の中では、絆の隣にオスカルが座っていた。