御曹司くんには婚約者がいるはずでは!?



そんなの、本当は1%だってないはずなのに。


氷上くんには、彼女が、大切な婚約者がいるのだから。


もしかしたら、私を藤堂さんだと思って踊っているのかもしれない。


・・・・・・・・・そっか。きっと、そうだ。


じゃないと、こんな目で私を見つめているのはおかしい。


これは大好きな人へ向ける目だもん。


そう思うと、酷く胸が痛んだ。鼻の奥がツーンとする。


一緒にいられて、氷上くんに触れられて見つめられて、嬉しいのに・・・・・・苦しい。