御曹司くんには婚約者がいるはずでは!?


「・・・・・・もしもし」

「今すぐ学園の講堂に来て。氷上様を助けたければ、ね。」

「えっ・・・?」


ちゃんと聞き返す間もなく一方的に通話が切られた。


え・・・なにっ・・・・・・


だれ?


女の子の声だった。


ドクドクドクッと心臓が大きく鳴りだす。


もしかして・・・・・・


手紙の人・・・・・・?



琳凰くんを助けたければって・・・・・・


何が起こってるのっ・・・・・・


っ!


琳凰くんに何かあったのかもしれない。


気づけば部屋を飛び出していた。