「手紙の相手ね・・・、ここまでするやつの得体が知れないよ。絶対金持ちの仕業だよな。親にまで手出すなんて・・・。まったく、こんなことに権力使うなって話だよっ。下手に動くとなにされるかわかんないしなぁ・・・・・・・・・あ、そうだ。結城に言ってみるか」
急に閃(ひらめ)いたように私の顔を見るのんちゃん。
「ううん・・・・・・もうそこまではいいよ。大事にしたくないし、これで終わらせたい。ありがとね、のんちゃん」
親身になって考えてくれるのんちゃんの気持ちは本当にありがたい。
でも、もう本当にこれ以上騒ぎ立てたくない。
琳凰くんにも迷惑かけたくないし・・・
「苺花がそう言うなら・・・・・・。でも、まだ好きなんだろ?氷上のこと」
「・・・・・・うん。私ね、決めたの。いつか、琳凰くんの隣に立っても恥ずかしくない大人になりたい。その時には・・・琳凰くんにはもう、他の人がいるかもしれないけど・・・、でも、それを笑顔で祝福できる人なりたいの」
「苺花・・・」
「だから・・・だからのんちゃん、隣で見守ってて」
ニッと笑って見せた。
今できる精一杯の笑顔。


