男「この靴はお返しします。」

女「・・・どうして?」

男「違いましたか」

女「いえ・・・でも」

男「わかりますよ、なんとなくですが」

女「そうですか」

男「すこし話をしましょうか」

女「はい」

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女「・・・あのガラスの靴は?」

男「その靴から採寸して作ったイミテーションです」

女「でしょうね、24時で魔法が切れるはずですから」

男「なるほど、時間制限ですか、それで目的は?」

女「え?」

男「・・・何のために魔法を使って潜り込んだのですか?」

女「それは・・・」

男「王子は魔女が潜り込んでいたから探して目的をききだせと」

女「あぁ・・・そう思われてしまったのですね」

男「・・・?」

女「私は魔女ではないのです、見ての通りで・・・」

男「・・・なるほど魔法で着飾っていたと」

女「はい」

男「では何のために?」

女「それは・・・当然」

男「自分を偽って王子のお妃候補になれると?今あなたは魔女狩りの対象です。」

女「・・・」

男「かわいそうに、仮にあなたは、王子に好意的に城へ呼ばれたらどうしますか?」

女「そうですね・・・行きません。城に入ってわかりました。どんなに着飾っても私の居場所ではないことが」

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男「そうですか、わかりました」

女「?」

男「魔女は見つからなかったことにしましょう」

女「え?いいんですか?」

男「あなたは無害のようです」

女「そうですか」

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男「あのパーティーのことは人にしゃべってはいけませんよ」

女「それは・・・」

男「あなたは遅く来てすぐに帰ってしまったので説明できなかったのですがあのパーティーはフェイクです」

女「フェイクですか?」

男「王子は同姓愛者です、お妃探しは形だけで貴族が集まった合コンです」

女「はぁ」

男「一般人も混ぜて気が向いたら個室でやるようなパーティーです」

女「・・・」

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男「個人的な質問をしてもいいですか?」

女「はぁ・・・どうぞ」

男「あなたの願いは?」

女「・・・今のこの生活を・・・状況を変えたい・・・それだけ」

男「そうですか・・・では」

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男はそう言って義母のほうへ行き話してもどってきた。

男「私があなたを買いました」

女「え?」

男「これであんたは自由です。好きなところへ行ってもいい」

女「・・・それは」

男「私があなたを気に入りました、私のところへ来ませんか?」

女「・・・逃げ場はないようですね・・・」