数日間のお泊まり会が終わって、1か月近くが経った。

今日は、クラル様と父様は用事で遠くの町に出かけてる。その町に送るために、八咫烏がついてった。

「暇だなぁ……魔法薬の材料もなくなって来たし、カラミティにでも行こうかな……」

そう呟いて、僕は母様に一言かけるために母様のいるであろう部屋に向かう。

「母様、いますか?」

母様の自室をノックして、僕は問いかけた。中から「いるわよ」と声がして、僕はドアを開ける。

母様は縫い物をしてた手を止めて、僕の方を見た。

「ルーチェ、どうしたの?」

「今から、カラミティに行ってきますね」

僕がそう言うと、母様は「分かったわ。行ってらっしゃい」と微笑む。

僕は「行ってきます」と返すと、ドアを閉めて外に出た。リルにもカラミティに行くことを伝えて、カラミティを目指す。

森の中を歩いてると何かがぶつかる音が聞こえてきて、僕は「何の音だろう……」と呟いてから音がした方に向かって歩き出した。

「……!」

少し歩いてると、視界に誰かが倒れてるのが映る。その誰かの近くには狼のような姿をしたモンスターがいて、モンスターは誰かを攻撃しようとしてた。

僕は背負ってた杖を片手に持って、走り出す。