「……それに、呪具の呪いによるモンスターの暴走も気になる」

ルカさんの疑問に加えて、僕は新たな疑問をぶつけた。アーサーは「……それ、今回の件と何か関係あるのか?」と発言をする。

アーサーの言葉に、僕は「分からない」と首を横に振った。

「……ルシフェルは回りくどいやり方をするからな。今回だって、僕を悪役にしようと動いてたわけだし……モンスターの暴走の件もルシフェルが関わっている。そう考えるのも、ありかもしれない……見つけたら、ルシフェルに問い詰めないとな」

そう言って、少し何かを考えたルカさんは「……ビオラと、戦わなくて済む方法って……」とさっきより声のトーンを落として言う。

「僕は、ビオラと戦いたくない。ビオラに傷付いてほしくないし、ビオラがこれ以上皆を傷付けるのも嫌だから……」

……ルカさんは、クラル様を傷付けたのがビオラさんだって知ってたみたいだけど……傷だらけのクラル様を見た時、傷だらけにしたのがビオラさんだって知った時、どんな心情だったんだろう……。

そんなことを考えつつ、僕はビオラさんと戦わなくて済む方法を考えた。

「……呪具による呪いを消したら、正気に戻るかも?……だったら、ティムが活躍するじゃん!」

ティムが解呪の笛という物を持ってることを思い出して、僕は言う。