「……」

その写真のほとんどに、ルカさんは写ってる。

「あら、懐かしい……これは、ルーチェが生まれたばかりの頃の写真だね。ルカがあまりにもいい笑顔だったから、撮ったものだ」

アルバムをめくったエレナさんは、そう呟いて微笑んだ。

エレナさんの言ってた写真に写ってたルカさんは、心の底からの笑顔を浮かべてる。それを見て、僕の中で何かが引っかかった。

「……いずな。いずなはさ……本当に、ルカさんが破壊神の復活を企んでると思う?……僕には、そうは思えないんだよ」

いずなに話しかけると、いずなは『でも、確かに聞きました。破壊神を復活させないとって言う声を』と答える。

「それは、本当にルカさんだった?」

いずなを問い詰めるように聞くと、いずなは『……それは……』と何かを言い淀んだ。

『……分かりました。ルーチェ様には、その時のことを詳しくお話するべきですね。まだ、僕が封印から目覚めたばかりの頃です』

そう言って、いずなは話してくれた。

いずなは目が覚めたら、呪具のあった部屋にいた。状況を把握しようとした時、部屋に誰かが入ってきた。

フードを深く被ってて顔は分からなかったそう。