「な、何をやってるんじゃ、こら! 
同士討ちはやめろ! 
さあ、散れ!」



 エルノックがあわてて言っても、無駄だった。

 超大型ゴーレムは、ゴーレムたちを殴り倒し、噛みつき、やりたい放題だ。

 ……って、こっちに向かってきたー!



「きゃあああ!」



 わたし目がけて、超大型ゴーレムの腕が振り下ろされる。

 ドガッ!

 それを蹴り上げたのは、ヴァンだった。

 す、すごいパワー。 

 腕が宙に跳ね上がったよ!



「ぼさっとしてんな! 来い!」



 わたしはヴァンに手をひかれ、ノームたちと一緒に岩影に隠れた。



「おかしいぞ……。ここにあった、ヒビ入りの核がなくなっている」



 エルノックが言うと、一匹のノームが驚きの声を上げた。