マオに言われて、とある部屋のドアがバーンと開いた。
出てきたのは、わたしをよく占ってくれた、メルダさんだ。
「エレオノーラ王女、いや、エートちゃん、よくがんばったね!
運命変えるくらい、成長したじゃないか!」
にこにこしながら、メルダさんが言う。
そういえば、確かに。
占い、当たったなあ。
「実は、ぼくが管理人としてずっと混ざってたの、知ってた?」と、
メルダさんは口元のほくろを手にした。
それをとると……。
「竜倒公爵!?」
そう、その顔は竜倒公爵そのものだった。
そうか、あの口元のほくろは、魔法のつけぼくろだったんだ!
「い、いつから、え? どうなって……」
混乱して尋ねると、
竜倒公爵はウィンクして、
「このダンジョン・マンションのチラシが
はってあった掲示板あったでしょ?
アレを設置したのがぼくなんだ」
と言ってのけた。



