「エートの名において、願う。
友よ、ムドーよ、エルノックよ、あらわれたまえ」
魔法陣があらわれ、出てきたのは懐かしい顔ぶれ。
「エートよ、試合に負けて、悪かったな。
王ともあろうものが……」
「嬢ちゃん、久しぶりじゃのう。
わしも、力になれなくてすまんかった」
出てきた! 出てきたよ~!
二匹とも、無傷だー!
「そんな、勝ち負けなんて、どうでもいい!
みんなが無事なら、それでわたしは十分だよ!」
心の底からそう思って言うと、
改めて他の管理人たちにもみくちゃにされた。
ムドーはしっぽを振り、エルノックはほっほと笑っている。
まてよ、何か忘れているような……。
「あ!」
そうだ、マオだよ。マオ!
あの試練の時、呼び出したのは、確かに魔王であり、マオだった。
あれは、いったいどうなってるの?



