ヴァンが何かつぶやくと、ドアがあらわれ、
 わたしとヴァンはもとのマンションに帰ることができた。
 
 とりあえず、ひと安心だよ……。って、ん?



「~~~~」

「~~~~?」




 なにやら、話し声が聞こえるが、何を言っているか分からない。
 
 でも、声からして、マオと女の人みたいだ。

 ひょいと手すりからのぞきこむと、マオはさっきと同じ、大きなイスにすわり、
 机をはさんで女性と話していた。

 ヴァンと一緒に大きな階段を下りていくと、女性と目が合った。

 うわぁ、きれいな人……。

 青い髪に、羽毛でおおわれた赤い帽子が似合っている。

 青い瞳。

 眩まばゆいばかりの美貌を持ち、顔の輪郭にそってあるのは、青い鱗。

 ……鱗?

 よく見ると、衣服からのぞいている手足にも、鱗が見える。



「えっ、ウンディーネ!?」