「エレオノーラ王女 無事城へ帰還!」

「王女、結婚の試練を開催!」

「勝てば、竜倒公爵が王女を
国の跡継ぎに推薦!?
あの、『愚かな女王』以来の女王誕生なるか!?」

「アンダーソン公子 結婚の試練に挑む!」



 この二週間、国中の広場で
 公示人がそんなことを広めたら、どうなるでしょう?

 答えは……。



「おい、押すな! おれが先だ!」

「横入りするなよ!」

「あなたは、アンダーソン様が試練に成功すると思いますか?」

「いやー、どうだろうねえ」

「おれは、アンダーソン様が勝つ方に、三千アウィン賭ける!」

「じゃあ、おれは失敗に五千アウィン!」

「おい、ウワサじゃ、
王女の召喚するモンスターは、お試しダンジョンのものらしいぜ」

「マジかよ、じゃあ、楽勝じゃねーか!」



 はい、こうなります。

 試練の当日。