大通りの広場で、高らかに響くラッパの音。

 それとともに告げられた、とある「ニュース」。

 それを聞いた時、頭が真っ白になった。

 それから、徐々に心臓の音が
 どくどくと大きくなっていく。

 ああ、だめなんだ。

 頭のすみではわかっていたこと。

 でも、ずっと目をそむけていた。

 とうとう、現実と向き合う日がきた。

 そう。

 わたしの責務から……、逃げだしちゃ、だめだったんだ。



***




「マオ、起きてる?」



 マオの部屋をノックすると、ガチャリとドアが開いた。



「……どうした?」

「話があるの」

「入れ」



 導かれるまま、部屋に入る。

 黒やグレーを基調とした、落ち着いた雰囲気の部屋。

 マオはベッドに腰掛け、わたしはすすめられてイスに座った。



「……」



 しばし、お互い無言が続く。