「わたしはね、ヴァンが好きだから、
別に血を飲まれたってかまわないの!
まあ、そりゃ全部飲まれたら困るけど!」
「おまえ、それは、おれの魅了の魔法にかかってたから……」
「違う、その前から!
その前から、わたし、ヴァンのことが好きなの!
モンスターとのハーフだとか、ヴァンパイアだとか、
魔王とか、どうでもいいの!」
頭がかーっとなって、言葉が流れ落ちる滝のようにあふれてくる。
だって、伝わってほしいから。
わたしが、どんなにヴァンを思っているか。
「いつも頼りになるし、わたしのこと助けてくれるし、
ヴァンにはカッコイイところがたくさんあるの、わたしは知ってる。
コントロールは、練習すればいいじゃん!
わたしも手伝うから!」
瞳が熱い。ぼろっと涙がこぼれたのがわかった。
「わ、わたし……。
わたし、本当にヴァンのこと、すっごく尊敬してるし、
大好きだから~っ!」



