「エート、いいか。
前も言ったが、おれたち管理人は、
おまえの家族だと思ってくれていい。だから……。
もし、おまえが何か困っていて、抱えきれなくなったら、
その重荷をおれたちに分けてくれ。きっと、力になる……」



 低くて心地良い、マオの声。温かい手のひら。

 優しい言葉に、目頭が熱くなる。

 ありがとね、マオ……。

 こうして、わたしは再び眠りについていった……。



***

 そして、次の日。



「エート、復活しました! みんな、心配かけてごめんね」



 朝食の席で言うと、管理人たちが拍手で迎えてくれた。

 それぞれ、よかったなーとか、あんまり無理しちゃダメよーとか、声をかけてくれる。



「あー、復活したのか。
ムドーとエルノックから、見舞いの品物をあずかってたんだけどな」 



 ちょっと待ってろと言って、ヴァンは自分の部屋へ入っていった。

 えー、なんだろう? 気を使ってくれなくてもいいのに。