ぱあっとキヨコの体が青く光り、
 わたしの右手に、
 帽子をかぶったメロウをあしらった紋章が浮かぶ。



「これからは、いつでも呼んでね!」



 泣きながらキヨコに抱きしめられ、真珠の雨が降ってくる。

 あ、ラッキーアイテム、真珠だっけ。

 占い、当たってたな。

 ヴァンはこの状況で、
「ちょうどいい、この真珠を使って、
ドリアードの真珠のネックレスの補償をしよう」
とか言ってるし。

 って、ヴァンだよ、ヴァン!



「ヴァン、毒は大丈夫なの!?」

「言ったろ? 少し休めば治るって」



 いやいやいや、フツーは治らないよ!?

 わたしがじーっとヴァンを見つめていると、ヴァンはふいっと顔をそむけた。

 なんか、ごまかされた気がするんだけど……。

 ものすごいパワーといい、毒のことと言い、
 ヴァンには何かヒミツがあるのかな?

 でも、そこは聞かないでおこう。

 だって、だれにでも言いたくないことや、ヒミツはあるもんね。

 ……わたしみたいに。



「とにかく、キヨコが戻ってきて、よかった~!」



 わたしは両手を突き上げて、大声で叫んだ。