緩く微笑むその人を、見上げる。
「それより、何時になったら別れてくれるんですか?」
「……飽きたら?」
ことんと首を傾げる、片桐先輩。
くそぅ。可愛いな、その顔。ちょっと卑怯じゃない?
いくつも引き出される王子の魅力にぐらぐらになりながら、なんとか理性を保つ。
「い、いつ飽きてくれるんですか?」
「ん〜……何時だと思う?」
あたしに聞くの、反則では?
だからあたしは「明日ですか?」思わず詰めよれば「明日か〜そうだといいね」と、曖昧な返事をする。
くそぅ、遊ばれてる気がする。
あながち間違いではない。きっと、この人の周りには経験値豊富な美人でセクシーな人が多いのだろう。
そこへぽっと現れた経験値ゼロのモサくて地味な一年生。垢抜けていない、中学四年生。
〝なんで、あたしなのか〟
〝退屈しのぎの、真新しいおもちゃ〟
あたしの思考の大半を占める謎の終着点なんて、きっとそんなものだろう。



