恋花ロマンチカ

すぐにあたしが置かれた状況を理解したセリナは、「ひな、やるじゃん」と、何故だか健闘をたたえてくれた。

「お試しなんでしょ?」

つぎに渡される助け舟は謎のままなので、受け取るのに時間がかかる。

「お試し?」

「らしいよ、ひなが必死で告白したから、王子の優しさだねー」


なるほど、ようやく合点が利く。


「まじか」

「お試しでも羨ましい〜!!」


地味な見た目が功を奏した。だれも本気とは思わないのだろう。

いや、本気じゃないけど、それでも(仮)ですって宣言すると、女子生徒を敵に回す未来しか見えないので黙って行方を見守ると、SHRの時間になり、完全に興味の逸れた生徒は散っていった。

だけど、授業中もあたしの憂鬱は消えなかった。

もし、王子と邪な気持ちで付き合っていると周囲に知られたら、あたしは処刑どころでは済まされない気がする。

最悪、消される。間違いなくこの学校であたしの居場所はなくなる。