恋花ロマンチカ





驚きと好奇の眼差しを浴びることとなった告白の翌日。


今世紀最大と言っても過言ではないほど、あたしは憂鬱に駆られていた。

まず、いつもの駅のロータリーから外に出て、日差しを浴びた瞬間、ちらほらと居る同じ制服を来た生徒たちに衆目を浴びる事となった。

寝癖?スカート捲れてる?慣れないあたしは呑気に考えていたけれど、ぴん、張り詰めた糸はそこに行き着いた。

…………もしかして、もう、バレてる?

まさかね、昨日の放課後だよ?

こんな短時間で気付かれるなんて、有り得る?

嫌な予感が脳裏を埋め尽くす頃、あたしは教室にたどり着いて…………当たって欲しくもない予感が、当たってしまった。

あたしを囲むクラスメイトの女子たち。その羨望の眼差しの中に滲む憎悪に気付かないふりをして、ただ、「おはよう……ございます」と、恐る恐る声を絞り出すしか出来なかった。


「ひな、片桐先輩と付き合ってるって、ほんと!?」


……夢じゃなかった。あわよくば昨日の出来事は妄想の世界で、これが昨日の二回目だったらどれだけ良かっただろう。

ベッドに寝転んで、何度も確認したメッセージアプリの王子のアイコン。180度変わった世界。まるで違う現実。

時間はループなどしていない、ちゃんと流れていて、あれはあたしの妄想でもなかった。