「え、ちょ……、大丈夫?」
まさかのことにビックリして駆け寄ると、階段に手と膝をついたままの暉くんが唇を噛んだ。
「べ、べつに……。大丈夫だし……」
小声で強がる暉くんだったけど、ほんとうはだいぶ恥ずかしいらしい。顔が耳まで真っ赤になっていた。
「いつまでも見てないで、早くどっか行ってよ」
暉くんが、わたしから顔をそらして立ち上がる。そのとき、ほうきを握りなおそうとした手のひらが少し擦りむけているのが見えた。
「ちょっと待って」
暉くんから無理やりほうきを奪って手を開かせると、手のひらが擦りむけて少し血が出ている。
「わたし、絆創膏持ってるよ」
「べつに、いらないんだけど……」
暉くんには嫌そうに顔をしかめて逃げようとしたけど、わたしが彼の手をつかんで離さなかった。
カバンから絆創膏を取り出して、ほとんど無理やり手のケガに貼ると、暉くんが不服そうな目でわたしを見てくる。
まさかのことにビックリして駆け寄ると、階段に手と膝をついたままの暉くんが唇を噛んだ。
「べ、べつに……。大丈夫だし……」
小声で強がる暉くんだったけど、ほんとうはだいぶ恥ずかしいらしい。顔が耳まで真っ赤になっていた。
「いつまでも見てないで、早くどっか行ってよ」
暉くんが、わたしから顔をそらして立ち上がる。そのとき、ほうきを握りなおそうとした手のひらが少し擦りむけているのが見えた。
「ちょっと待って」
暉くんから無理やりほうきを奪って手を開かせると、手のひらが擦りむけて少し血が出ている。
「わたし、絆創膏持ってるよ」
「べつに、いらないんだけど……」
暉くんには嫌そうに顔をしかめて逃げようとしたけど、わたしが彼の手をつかんで離さなかった。
カバンから絆創膏を取り出して、ほとんど無理やり手のケガに貼ると、暉くんが不服そうな目でわたしを見てくる。



