「そうだったんだ。朝からえらいね」
「いつでもお客様を迎えられるように準備しといたほうがいいから」
わたしが褒めたら、海くんも、さっきの陸くんと似たようなことを言う。
「それより真凛、今日早いな。もう学校行くの?」
「うん」
「空は?」
わたしが頷くと、海くんが民宿の廊下の向こうを探すように背伸びした。
「空はいないよ。今日はひとりで早めに行こうかと思って」
「なんで?」
不思議そうに首をかしげる海くんに、わたしは困って苦笑いした。
「昨日の暉くんのことが気になるから。わたしが朝から空と一緒にいたら、また暉くんの機嫌を損ねちゃうかもでしょ。空と暉くんが早く仲直りするためには、わたしがいない方がいいのかなーって」
「ああ、それで……。けど、いいの? 先に行くって、ちゃんと空に言った?」
「言ってない。だって空、『暉なんてほっといていいよ』とか言いそうじゃない?」
「ああ……」
口元をちょっとひきつらせて笑う海くんにも、空が面倒くさそうに言う姿が想像できたみたいだ。
「いつでもお客様を迎えられるように準備しといたほうがいいから」
わたしが褒めたら、海くんも、さっきの陸くんと似たようなことを言う。
「それより真凛、今日早いな。もう学校行くの?」
「うん」
「空は?」
わたしが頷くと、海くんが民宿の廊下の向こうを探すように背伸びした。
「空はいないよ。今日はひとりで早めに行こうかと思って」
「なんで?」
不思議そうに首をかしげる海くんに、わたしは困って苦笑いした。
「昨日の暉くんのことが気になるから。わたしが朝から空と一緒にいたら、また暉くんの機嫌を損ねちゃうかもでしょ。空と暉くんが早く仲直りするためには、わたしがいない方がいいのかなーって」
「ああ、それで……。けど、いいの? 先に行くって、ちゃんと空に言った?」
「言ってない。だって空、『暉なんてほっといていいよ』とか言いそうじゃない?」
「ああ……」
口元をちょっとひきつらせて笑う海くんにも、空が面倒くさそうに言う姿が想像できたみたいだ。



