目を覚ましたとき、わたしは和室の布団の上に寝かされていた。
ここ、どこだっけ? わたし、どうして寝てるんだっけ?
木の天井を見上げてぼーっと考えていると、トントンッとノックの音がした。顔を横に向けると、薄茶けた襖が開いて誰かが顔を覗かせる。空だった。
「真凛、起きたんだね。大丈夫? 部屋、入っていい?」
ゆっくり体を起こして頷くと、空がほっとしたような顔をして部屋に入ってくる。そうして、わたしの布団のそばに座った。
「気分はどう? 起き上がって平気?」
「大丈夫……」
「よかった……。海で倒れちゃったっていうから、びっくりした」
「うん。わたし、水辺は少し苦手なんだ。ちゃんと気を付けてたつもりなんだけど……」
空と話しながら、わたしはさっき海岸でパニックになったことを思い出していた。
砂に足をとられで動けなくなって、大きな波の飛沫が足にかかって。自分でもわけがわからなくなるくらい混乱した。
あんなふうに息ができないくらいパニックになったのはひさしぶり。小5の夏休み以来かもしれない。思い出しただけでも、また体が震えそう。
ずっと無意識で握りしめていた手に力が入る。
「真凛、まだ顔色悪いよ」
顔をこわばらせるわたしを、空が心配そうに見てくる。
ここ、どこだっけ? わたし、どうして寝てるんだっけ?
木の天井を見上げてぼーっと考えていると、トントンッとノックの音がした。顔を横に向けると、薄茶けた襖が開いて誰かが顔を覗かせる。空だった。
「真凛、起きたんだね。大丈夫? 部屋、入っていい?」
ゆっくり体を起こして頷くと、空がほっとしたような顔をして部屋に入ってくる。そうして、わたしの布団のそばに座った。
「気分はどう? 起き上がって平気?」
「大丈夫……」
「よかった……。海で倒れちゃったっていうから、びっくりした」
「うん。わたし、水辺は少し苦手なんだ。ちゃんと気を付けてたつもりなんだけど……」
空と話しながら、わたしはさっき海岸でパニックになったことを思い出していた。
砂に足をとられで動けなくなって、大きな波の飛沫が足にかかって。自分でもわけがわからなくなるくらい混乱した。
あんなふうに息ができないくらいパニックになったのはひさしぶり。小5の夏休み以来かもしれない。思い出しただけでも、また体が震えそう。
ずっと無意識で握りしめていた手に力が入る。
「真凛、まだ顔色悪いよ」
顔をこわばらせるわたしを、空が心配そうに見てくる。