「う、海くん……!」
思いきって声をかけると、海くんが不審気に振り返る。
無表情な海くんは、何を考えているのか全然わからない。わたしの話、ちゃんと聞いてくれるかな。
「あの、ね。海くん。そろそろ掃除終わるかな?」
ドキドキしながら尋ねたら、海くんが小さくうなずいた。
「じゃ、じゃあ……! ちょっとだけ、一緒に散歩しない?」
駐車場の向こう。浜辺に降りる階段を指差して誘ったら、海くんが眉をピクリと動かした。
「なんで、おれに? 散歩したいなら、空誘いなよ。もう帰って来て、部屋でヒマしてんじゃない?」
頑張って勇気を出して誘ったのに。海くんの反応は素っ気ない。
ささっと残りの掃除を終わらせると、わたしを置いて『たいようの家』に入って行こうとする。
このままじゃ、海くんと話せない……。そう思ったわたしは、いちかばちかの賭けに出た。
思いきって声をかけると、海くんが不審気に振り返る。
無表情な海くんは、何を考えているのか全然わからない。わたしの話、ちゃんと聞いてくれるかな。
「あの、ね。海くん。そろそろ掃除終わるかな?」
ドキドキしながら尋ねたら、海くんが小さくうなずいた。
「じゃ、じゃあ……! ちょっとだけ、一緒に散歩しない?」
駐車場の向こう。浜辺に降りる階段を指差して誘ったら、海くんが眉をピクリと動かした。
「なんで、おれに? 散歩したいなら、空誘いなよ。もう帰って来て、部屋でヒマしてんじゃない?」
頑張って勇気を出して誘ったのに。海くんの反応は素っ気ない。
ささっと残りの掃除を終わらせると、わたしを置いて『たいようの家』に入って行こうとする。
このままじゃ、海くんと話せない……。そう思ったわたしは、いちかばちかの賭けに出た。



