「うん、おれは父さんからそんなふうに聞いたよ。3年前は、空と海もまだふつうにしゃべってたし」
「空と海くんが仲悪くなったのって、どうして……?」
気になって尋ねたら、陸くんが「うーん」と眉根を寄せた。
「もともとは、母さんが死んだことが原因だったんだとは思う。おれたちの母親、5年くらい前に亡くなってるんだけど。家出して夜になっても帰ってこない海を探しに行ったときに事故に遭ったんだよね」
5年前。海くんがお母さんとケンカをして、ふてくされて家出をしたことがあったそうだ。
ケンカの理由は、民宿の仕事で忙しいお母さんが、海くんとしていた約束をすっぽかしたから。(陸くんたちのお母さんが生きていたころは、『たいようの家』はお客さんが多かったらしい)
ふてくされて家を出た海くんは、お母さんをちょっと困らせるつもりで、『たいようの家』の裏の浜辺にある岩場に隠れてた。
お母さんが探しに来てくれたらすぐに出て行くつもりだったけど、夕日が沈んで暗くなってもお母さんは海くんのことを探しに来てくれなくて。ふてくされて民宿に戻ったら、太一さん、陸くん、空が真っ青な顔で海くんを出迎えた。
「空と海くんが仲悪くなったのって、どうして……?」
気になって尋ねたら、陸くんが「うーん」と眉根を寄せた。
「もともとは、母さんが死んだことが原因だったんだとは思う。おれたちの母親、5年くらい前に亡くなってるんだけど。家出して夜になっても帰ってこない海を探しに行ったときに事故に遭ったんだよね」
5年前。海くんがお母さんとケンカをして、ふてくされて家出をしたことがあったそうだ。
ケンカの理由は、民宿の仕事で忙しいお母さんが、海くんとしていた約束をすっぽかしたから。(陸くんたちのお母さんが生きていたころは、『たいようの家』はお客さんが多かったらしい)
ふてくされて家を出た海くんは、お母さんをちょっと困らせるつもりで、『たいようの家』の裏の浜辺にある岩場に隠れてた。
お母さんが探しに来てくれたらすぐに出て行くつもりだったけど、夕日が沈んで暗くなってもお母さんは海くんのことを探しに来てくれなくて。ふてくされて民宿に戻ったら、太一さん、陸くん、空が真っ青な顔で海くんを出迎えた。



