空には、正直な気持ちを伝えて謝らないといけない。なんだか、気が重いことばっかりだ。

 はぁーっ、ともう一度深いため息を吐いたとき。突然、食堂の電気が点く。

 わ、まぶしい……。 

 急に世界が明るくなったせいで、目が慣れない。パチパチとまばたきしていると、「わ、びっくりした!」という声が聞こえてきた。

「こんなところで何してんの?」

 やっと明るさに目が慣れてきたところで、食堂に入ってきたのが陸くんだとわかる。

「お風呂あがりで、ちょっと喉が渇いちゃって。水飲んでた」

「え〜、真っ暗なところで? 電気つけなよ」

「あー、うん。でも、なんかぼーっとしちゃって」

 ハハッと笑うと、陸くんが冷蔵庫のほうに近付いてきてペットボトルの水をとった。

「大丈夫? イベントでたくさん働かされたから、疲れてんじゃない?」

「そうかも……」

 苦笑いしてうつむくと、陸くんが「真凛?」と横から顔を覗き込んできた。