俺は華恋を呼び出していた。
学校近くの喫茶店。
「話って何?」
「俺、華恋に言わなきゃ
いけない事があるんだ。」
俺は過去を話した。
華恋は静かに聞いていた。


やがて言った。
「…知ってたよ?」
「え?」
「この間、お兄ちゃんが
倒れた日あったでしょ?
その時、話してるのが
聞こえちゃったの。
ごめんね。」
「ううん…華恋が謝る事じゃない。
それに、いずれは言わなきゃ
いけないことだったし。」
「良かった。」
思いのほか、あっさり
受け止めてくれたので、
俺はホッとした。