俺は放課後、信頼している
医師のいる病院へ行っていた。
高松五月先生。
俺が両親を亡くし、
傷を負った頃からの相談相手だ。
「…なるほどねぇ。」
五月先生はそう言った。
「言った方が
いいのかな?」
「…拒絶されるのが怖い?
それとも、同情されるのが嫌?
彼女はそんな事をする子
じゃないでしょう?」
「それはそうだけど…」
「しっかり話して、
解ってもらいなさい。
付き合ってるんでしょう?
これから二人歩む上で
ナイショや隠し事はマイナスよ?」
そう言われて、俺は決心した。
華恋にきちんと
真実を伝えよう、と。