ところが、
高校の体育教師は
参加しなさいと言った。
「何故ですか?」
傷は大きくて目立つし、
詮索も同情もされたくないから
参加しないのに。
「単位は取れないぞ?」
「いいですよ。」
「…ずっと隠して
生きるつもりか。」
「そうですよ。
こんなもの、
他人から見れば
気持ち悪いでしょう?」
自分の口から
『気持ち悪い』という
言葉が出たことに
少しぞっとした。
俺は何が言いたいのだ。
「とにかく、絶対参加だ。
上にTシャツを
着るのも認めん。」
俺は仕方なく
参加することにした。