星空の下で

「華恋…。」
「大好きだったんでしょう?
泣いてもいいんだよ。
私そばにいるから。」
そう言われて、少し涙が滲んだ。
「怒りも悲しみも
涙にこめていいから。
私にそれをぶつけていいの。」
「華恋…ありがとう。
泣いたらすぐに立ち直るから、
今は少しだけ泣いてもいい?」
「いいよ。
私、逃げたりしないで
ちゃんと側に居る。
約束する。」
「ありがとう。」
俺は華恋を抱きしめて泣いた。
星の綺麗な夜だった。
その日、悪夢は見なかった。