私の彼は御主人様

そう思って涙を拭った時、公園の中の木々や草花が風もないのにざわめいた。


(なんだろ?)


座り込んだまま辺りを見回す。


誰もいないし、何もない

『気のせいかな? 』


いままで後ろを見ていた首を前に向けると。


あたしの前に男が一人、立っていた。