ふと優輝の首元を見る。 クロスのネックレスの 中心にあるガラスが キラキラと明かりを反射する。 「そのネックレス、キレイ。」 クロスのネックレスを 指さしながらあたしは 立ち上がった。 「…ああ、コレ。」 「うん。…あっ、50分! もう学校行く?」 「あ、おう。」 あたしの部屋を出て 2人で玄関に向かう。 「お母さーん、 行ってくるよっ」 靴を履きながら言うと お母さんはパタパタと 廊下を走って来た。