「あの……すみませんでしたっ!」
「すみませんでしたっ!」
俺のあとに続いて、アオも頭を下げて謝罪する。
「えっ? ふたりとも、急にどうしたの?」
突然謝る俺たちに困惑する彼女。
「実は……――」
俺は彼女に事の経緯を包み隠さずにすべて話した。
「そっか……」
彼女は残念そうに呟いた。
「本当にすみませんでしたっ!」
「すみませんでしたっ!」
もう一度、彼女に頭を下げて謝罪する俺とアオ。
決して謝って済まされる問題ではない。
けれど、今の俺たちにできることは、それしかなかった。
彼女の怒りをすべて受けとめる。
そう覚悟はしていたのだけれど、彼女は思いがけない言葉を口にした。



