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下校時間が近づいて、荷物を取りに美術室へ戻る。
ドアを開けると、九条くんがまだそこにいた。
九条くんと目が合ったけれど、すぐに視線をそらされる。
その一瞬、胸の奥がズキリと痛んだ。
重苦しい空気が流れて、沈黙に包まれる。
まるで私たちの間に見えない壁があるみたいだ。
でも、ここで引いてはいけない。
そう自分に言い聞かせて、私は九条くんに歩み寄った。
「九条くん……さっきは、本当にごめんなさいっ!」
私は九条くんに深く頭を下げた。
もしかしたら、九条くんは私を許してくれないかもしれない。
そんな不安が私を襲う。
「なぎ、顔を上げて?」
九条くんの声に、一瞬ためらいながらも視線を上げる。
その目は、どこか優しさと申し訳なさが混ざり合っているように見えた。
九条くんがゆっくりと口を開く。



