アオハルを走るボクらは、出会いと別れをくり返して。



「桜庭さん、ここまで来てください」


私は疑問に思いながらも、言われるままに永瀬くんのところまでついていく。


「桜庭さん、振り返ってここから絵を見てください」


どうしてわざわざ少し距離を取って絵を見るのか理解できなかったけれど、振り返ればその理由がすぐにわかった。


嘘でしょ……?


衝撃のあまり、私は口を手で押さえた。

だって、そこには私が思い描いた桜並木の絵があったのだから。


「どうですか? この距離から見た絵は、まだ薄紅色の絵の具をただ重ねただけの絵に見えますか?」

「いいえ……」


どこから見たって、なにを描いているのかわからない絵だと思っていたのに。

今、私の目の前にある絵は――間違いなく、薄紅色に咲き誇る桜並木の絵だった。


私は、いつの間にこんな絵を描いていたの?


感極まって、涙がこぼれ落ちる。