「ふたりとも、久しぶりだな。元気にしてたか?」
「はい! 大地さんの活躍はいろんなところから聞いていたので、会えるのを楽しみにしてました!」
「そうですよ! 今朝早くに、ハルと学校でサッカーするくらいワクワクしてたんですから」
俺たちの発言に、大地さんは高笑いした。
「ははっ! ホント、お前たちは相変わらずだな。まさかとは思うけど、サッカーに集中しすぎて周りに迷惑をかけるようなことはしてないよな?」
――ギクッ……。
大地さんの質問に、俺たちは視線を逸らす。
それを見た大地さんは、呆れたように大きなため息をついた。
「……ったく、お前たちはそういうところも変わってないな。サッカーのことに夢中になるのはいいことだけど、周りに迷惑かけるようなことはするなよ。あとケガにも気をつけろ」
「「はい……」」
再開早々に大地さんから厳重注意を受ける俺とアオ。
でも、桜庭さんには何も言われないままで、なんだかモヤモヤしていたから。
こうして大地さんに叱られて、心のどこかでホッとしている自分がいた。



