麻衣ロード、そのイカレた軌跡⑦/危険色の進路決す!

過激な夏の扉/その9
ケイコ



さて…、そうなると、もう一方の走り部隊の方だよな…

「…走りはドッグスも抜けたし、今は空白だ。だが、時期大人数になるだろう。向こうサイドのレディーキャビネットの枠組みが形造られれば、こっちにも大挙して入隊申し出者が出る。何と言っても、旧態依然の姿勢はおのずと崩れたんだ。敷居はどっと下がってるよ、もうな。きっとバイク乗ったことのない者もいっぱい来るぞ(苦笑)」

南玉を再生する前に、赤い狂犬はまず自らが生まれ変わった…

私はそう実感したよ


...


でも…

火の玉川原を終えた後のあの夜、この人と語り合って、何となく察したことは今も胸に秘めてる

それは本郷麻衣…

アイツとの最終決着の結果によって、荒子さんは決断する気だ

本郷め!

私からも指摘させてもらうぞ

しっかりケジメつけろよ!

そして、今度は堂々と来い!

まあ、こういうところになる…

そして、ヤツと私の今後もそれで決する

相馬さんと交わした約束を伴った上で…


...


そう、あの過酷な約束、誓約…

後悔していないと言ったらうそになる

私は汚れることを自分の意志で決めた

なぜそうしたかは、はっきり断言できないが、麻衣とはもっと先に行ってみたかった

漠然とだが、たぶんそこに行き着くと思う

この私があの川原での一対一の戦いでは、ヤツを殺すまでやってやるところまで気持ちが達していたから…

それは本気だったから…


...


「ケイちゃん…、本郷は私がここから出たら、すぐに挑んでくると思う。後はそれ次第ということになる。いいか?」

「はい。…総長、私の気持ちとしては決して妥協しないで欲しいです。ヤツの犯した蛮行は絶対に許されないことです。刑事事件にしないんであれば、それなりの報復は必須です」

総長には、あえて強くそう求めた

「わかった。今の言葉、よく胸に刻んでおこう」

荒子総長は力強くそう答えてくれた