危険色の針路/その15
麻衣
とうとうアンコウに丸め込められちゃったか(苦笑)
でもまあ、嬉しいかな…
何しろ、めったには表に出ない深海魚がさ、愛車回してくれるってんだもん
しかも、同行には久美と静美を即座に指名してさ
憎いねえ…(苦笑)
...
うん…、どうせならあの二人には見届けさせないとな
最後までをさ
祥子には、また”悪趣味”だって苦言もらうだろうけど…
はは…
狂犬さん、ではそういうことになりましたんで、退院されたら即伺いますね
...
この後アンコウからは、都県境界隈の情報浸透の直近状況、並びに巷の論調を詳細に聞いた
うーん、だいたいは想定通りなんだが、何だかね…
”この辺”のところについては、真樹子さんも感ずるものがあったようで、しみじみ語ってたわ
「…今の三田村さんの報告を耳にすると、何か界隈の熱気というか、活力みたいなものが伝わってくるんだけど…」
「そうさ。アンタ達の一連の行動がさ、眠ってた子までを起こしちまったんだろうね、言ってみれば。これって、赤塗りになるだろ?」
なんと、あのアンコウがこんなクリーン発言かよ!
今日はいろいろ驚かせてくれるわ
...
「ええ、まさに!麻衣さん、私たち、紅丸有紀の構築したフレームをぶっ壊しに出たんだよ。なのに、結果はあの怪物の蒔いた種を咲かせたのよ!そうでしょ?」
「そうだね。はは、なんか皮肉な結果だなあ…」
「何ってんのよ。麻衣さん、いい…、選民気取りの紅組や南玉に加われず、気の合う仲間とバイクを乗り回したくても、その願いがずっと閉ざされていた連中を自由にしたのよ、あなたは!まさに私達が、この都県境の赤塗りを推進したのよ!」
アハハハ…、真樹子さん、こぶしを握って興奮状態だ
ケバイ顔を真っ赤にして、瞳孔開いてるって(爆笑)
まあ、気持ちは十分すぎるほどわかるしね、はは…
...
「しかし、どう見てもマキの言うとおりだよなー。眠ってた、その新たに猛ってる女の子達の主な受け皿はキャビネットになるんだし、南玉と紅組は今までとは立ち位置さえ変えざるを得ないんだ。いやあ、凄いことだよ、これって」
アンコウはちっさい目を思いっきり開いて、珍しくテンション上げて力説してた(笑)
とにかくよかったよ
単純にそう思えるわ
ええと…、そろそろこっちの話も切り出すか…
...
「あのう、そこで三田村先輩、折り入って頼みがあります」
「なんだい?今回のネタは”加工”無しで良かったんだろう?」
「ええ、私の方はそれでいいんですが…。ひとつだけ、ある人に頼まれまして…」
「誰の?」
「木戸ちゃん」
うわー!
お二人とも、固まっちゃった(爆笑)
麻衣
とうとうアンコウに丸め込められちゃったか(苦笑)
でもまあ、嬉しいかな…
何しろ、めったには表に出ない深海魚がさ、愛車回してくれるってんだもん
しかも、同行には久美と静美を即座に指名してさ
憎いねえ…(苦笑)
...
うん…、どうせならあの二人には見届けさせないとな
最後までをさ
祥子には、また”悪趣味”だって苦言もらうだろうけど…
はは…
狂犬さん、ではそういうことになりましたんで、退院されたら即伺いますね
...
この後アンコウからは、都県境界隈の情報浸透の直近状況、並びに巷の論調を詳細に聞いた
うーん、だいたいは想定通りなんだが、何だかね…
”この辺”のところについては、真樹子さんも感ずるものがあったようで、しみじみ語ってたわ
「…今の三田村さんの報告を耳にすると、何か界隈の熱気というか、活力みたいなものが伝わってくるんだけど…」
「そうさ。アンタ達の一連の行動がさ、眠ってた子までを起こしちまったんだろうね、言ってみれば。これって、赤塗りになるだろ?」
なんと、あのアンコウがこんなクリーン発言かよ!
今日はいろいろ驚かせてくれるわ
...
「ええ、まさに!麻衣さん、私たち、紅丸有紀の構築したフレームをぶっ壊しに出たんだよ。なのに、結果はあの怪物の蒔いた種を咲かせたのよ!そうでしょ?」
「そうだね。はは、なんか皮肉な結果だなあ…」
「何ってんのよ。麻衣さん、いい…、選民気取りの紅組や南玉に加われず、気の合う仲間とバイクを乗り回したくても、その願いがずっと閉ざされていた連中を自由にしたのよ、あなたは!まさに私達が、この都県境の赤塗りを推進したのよ!」
アハハハ…、真樹子さん、こぶしを握って興奮状態だ
ケバイ顔を真っ赤にして、瞳孔開いてるって(爆笑)
まあ、気持ちは十分すぎるほどわかるしね、はは…
...
「しかし、どう見てもマキの言うとおりだよなー。眠ってた、その新たに猛ってる女の子達の主な受け皿はキャビネットになるんだし、南玉と紅組は今までとは立ち位置さえ変えざるを得ないんだ。いやあ、凄いことだよ、これって」
アンコウはちっさい目を思いっきり開いて、珍しくテンション上げて力説してた(笑)
とにかくよかったよ
単純にそう思えるわ
ええと…、そろそろこっちの話も切り出すか…
...
「あのう、そこで三田村先輩、折り入って頼みがあります」
「なんだい?今回のネタは”加工”無しで良かったんだろう?」
「ええ、私の方はそれでいいんですが…。ひとつだけ、ある人に頼まれまして…」
「誰の?」
「木戸ちゃん」
うわー!
お二人とも、固まっちゃった(爆笑)



